「そっか。じゃあ、おめでとうだ。おめでとう、那湖」
その言葉に目を見開いてしまったのは、本当はこうして祝うべきことなのだと改めて感じさせられたから。
病院でも、医師と看護師からお祝いの言葉はもらった。
けれど、近しい人から祝福されたのは初めてで、より実感が強くなったのだ。
「予定日はいつなの?」
「お盆の頃だって」
「夏生まれかぁ。ひまわりでアレンジメントするね」
「ありがとう」
「それで? 結婚が決まって妊娠もして幸せ絶頂のはずなのに、どうしてそんな顔してるの? マタニティブルーって感じじゃないよね」
「うん……」
「なに? もしかして侑李さんに『堕ろして』とか言われた?」
「ううん! 侑李さんはそんなこと言ってないよ!」
「じゃあ、どうしたの?」
脊髄反射で否定すると、深雪が眉を下げて微笑んだ。
「実は……さっきよりも驚かせるかもしれないんだけど……」
「えぇ~……今度はなに?」
「侑李さんと私、もともとは偽物だったの」
「ん……? 偽物ってなにが?」
「だから、その……愛し合ってるわけじゃないというか、なりゆきで結婚することになったっていうか……」
「えぇっ!? どういうこと?」
声を上げて身を乗り出した彼女に、周囲の視線が集まる。
私たちは慌てて謝罪の気持ちを込めて頭を下げ、再び向き合った。
その言葉に目を見開いてしまったのは、本当はこうして祝うべきことなのだと改めて感じさせられたから。
病院でも、医師と看護師からお祝いの言葉はもらった。
けれど、近しい人から祝福されたのは初めてで、より実感が強くなったのだ。
「予定日はいつなの?」
「お盆の頃だって」
「夏生まれかぁ。ひまわりでアレンジメントするね」
「ありがとう」
「それで? 結婚が決まって妊娠もして幸せ絶頂のはずなのに、どうしてそんな顔してるの? マタニティブルーって感じじゃないよね」
「うん……」
「なに? もしかして侑李さんに『堕ろして』とか言われた?」
「ううん! 侑李さんはそんなこと言ってないよ!」
「じゃあ、どうしたの?」
脊髄反射で否定すると、深雪が眉を下げて微笑んだ。
「実は……さっきよりも驚かせるかもしれないんだけど……」
「えぇ~……今度はなに?」
「侑李さんと私、もともとは偽物だったの」
「ん……? 偽物ってなにが?」
「だから、その……愛し合ってるわけじゃないというか、なりゆきで結婚することになったっていうか……」
「えぇっ!? どういうこと?」
声を上げて身を乗り出した彼女に、周囲の視線が集まる。
私たちは慌てて謝罪の気持ちを込めて頭を下げ、再び向き合った。



