反射的に左手で口元を押さえ、トイレに駆け込む。
そのまま我慢できずに嘔吐し、何度もえづいては咳込んだ。
吐いたあとにまた吐いて、苦しくてたまらない。
しばらくトイレにこもっていた私の視界は、涙で滲んでいた。
まだ気持ち悪いけれど、胃の中が空っぽになった感じがしてゆっくりと立ち上がる。
刹那、視界がぐるりと回り、壁にもたれかかるようにして床に膝をついた。
咄嗟に下腹部に右手を当てたのは、赤ちゃんを庇おうとしたのかもしれない。
立ち上がりたいのに動けなくて、グラグラと揺れる頭と視界のせいでまた気持ち悪くなってくる。
そんな中、玄関のドアが開く音がした。
「那湖?」
私の思考が働くよりも早く、侑李さんの声が耳に届く。
「那湖……!」
程なくして、後ろでドサッと大きな音がしたかと思うと、彼が私の顔を覗き込んだ。
「どうした? 体調が悪いのか?」
「すみません……吐いてしまって……。掃除はやり直しますから」
「バカ。そんなことはどうでもいい。とにかく移動しよう。立てるか?」
焦った声音に頷いたけれど、目が回っているせいで立てそうにない。
すると、侑李さんが私を抱き上げてサニタリーに移動し、洗面台の前で私を下ろして水を注いだコップを渡してくれた。
そのまま我慢できずに嘔吐し、何度もえづいては咳込んだ。
吐いたあとにまた吐いて、苦しくてたまらない。
しばらくトイレにこもっていた私の視界は、涙で滲んでいた。
まだ気持ち悪いけれど、胃の中が空っぽになった感じがしてゆっくりと立ち上がる。
刹那、視界がぐるりと回り、壁にもたれかかるようにして床に膝をついた。
咄嗟に下腹部に右手を当てたのは、赤ちゃんを庇おうとしたのかもしれない。
立ち上がりたいのに動けなくて、グラグラと揺れる頭と視界のせいでまた気持ち悪くなってくる。
そんな中、玄関のドアが開く音がした。
「那湖?」
私の思考が働くよりも早く、侑李さんの声が耳に届く。
「那湖……!」
程なくして、後ろでドサッと大きな音がしたかと思うと、彼が私の顔を覗き込んだ。
「どうした? 体調が悪いのか?」
「すみません……吐いてしまって……。掃除はやり直しますから」
「バカ。そんなことはどうでもいい。とにかく移動しよう。立てるか?」
焦った声音に頷いたけれど、目が回っているせいで立てそうにない。
すると、侑李さんが私を抱き上げてサニタリーに移動し、洗面台の前で私を下ろして水を注いだコップを渡してくれた。



