契約外の初夜で、女嫌い弁護士は独占愛を解き放つ~ママになっても愛し尽くされています~

 ゆらゆらと、体が優しく揺れている。
 そんな感覚の中で瞼を開けると、ぼんやりとした視界に侑李さんの顔が入ってきて、お暇様抱っこをされていることに気づいた。
 驚いて声は出ず、困惑と戸惑いで状況をすぐに把握できない。


「あっ、起こしてしまったな。悪い……」


 そう言われてようやく、ソファで眠ってしまったのだと理解した。
 疲れていたのか、体調が優れなかったからか……。体が温まったこともあって、彼を待っている間に睡魔に負けたみたいだ。


 グルグルと回る思考が冷静になるよりも早く、ベッドの上に寝かされた。
 眠ってしまったことにも、ここまで運ばせたことにも、申し訳なさでいっぱいになる。
 言葉もなく硬直していると、侑李さんもベッドに入ってきた。
 ハッとして、慌てて口を開く。


「あのっ……ソファで寝てしまってすみません……!」


 ベッドの中で頭を下げた私に、こちらに体を向けている彼が眉を下げる。


「それは構わない。と言いたいところだが、体調がよくないのにあんなところで眠ったら悪化する。ベッドに行っててくれと言っておいただろ」


 てっきり呆れられたと思ったのに、侑李さんは私を心配してくれた。


「すみません……」
「もしかして、今日は最初から体調がよくなかったんじゃないのか?」


 図星を突かれて、言葉に詰まってしまう。
 察しのいい彼は、私の様子から色々と悟ったようだった。