(侑李さんはこういうことに慣れてるのかな……。それって、今までの恋人にもこんな風にしてあげてたから、ってことだよね?)
心地いい感覚に包まれながらも、侑李さんの今までの恋人たちを勝手に想像して胸の奥がチクリとした。
もやもやしているなんて、彼には知られたくない。
それなのに、一度生まれた妄想はどんどん捗り、色々なことを考えてしまう。
こうして髪を乾かしてあげたんだ、とか。
丁寧に優しく触れてきたんだろうな、とか。
私の時のように甘くて激しいキスをしたのかも、とか。
過去に囚われても仕方がないとわかっているのに、嫌な想像が止まらない。
そうこうしているうちに、ドライヤーの風と音が止まった。
「那湖の髪、すごく綺麗だな。だが、上手くブローできなかった。ごめん」
振り向いた私に、侑李さんが眉を下げて微笑んだ。
「誰かの髪を乾かしたことなんてないから、自分で思ってるよりも下手だったみたいだ……」
「……そうなんですか?」
さきほどまでのもやもやとした気持ちが、静かに萎んでいく。
「えっ?」
「誰かの髪を乾かしたことがないって……」
「ああ。それがどうかしたのか?」
不思議そうにした彼を前に、つい頬を緩めてしまいそう。
心地いい感覚に包まれながらも、侑李さんの今までの恋人たちを勝手に想像して胸の奥がチクリとした。
もやもやしているなんて、彼には知られたくない。
それなのに、一度生まれた妄想はどんどん捗り、色々なことを考えてしまう。
こうして髪を乾かしてあげたんだ、とか。
丁寧に優しく触れてきたんだろうな、とか。
私の時のように甘くて激しいキスをしたのかも、とか。
過去に囚われても仕方がないとわかっているのに、嫌な想像が止まらない。
そうこうしているうちに、ドライヤーの風と音が止まった。
「那湖の髪、すごく綺麗だな。だが、上手くブローできなかった。ごめん」
振り向いた私に、侑李さんが眉を下げて微笑んだ。
「誰かの髪を乾かしたことなんてないから、自分で思ってるよりも下手だったみたいだ……」
「……そうなんですか?」
さきほどまでのもやもやとした気持ちが、静かに萎んでいく。
「えっ?」
「誰かの髪を乾かしたことがないって……」
「ああ。それがどうかしたのか?」
不思議そうにした彼を前に、つい頬を緩めてしまいそう。



