食事にほとんど手をつけられなくなってしまったのは申し訳ないけれど、これ以上気分が悪くなったらそれこそ迷惑をかけることになる。
幸い、侑李さんと社長にはなにも言われず、そろそろ出ようという話になり、社長にお礼の品を渡した。
お酒好きの社長のためにはワイン、紅茶が好きだという奥様に紅茶の葉、そしてお子さんたちには焼き菓子セット。
侑李さんの情報をもとに選んだお礼を、所長はとても喜んでくれた。
その後、女将が呼んでくれたタクシーに乗り込んだ所長を見送り、私も侑李さんとともに二台目のタクシーに乗る。
程なくして、どんどん気分が悪くなっていった。
「那湖? 大丈夫か?」
「すみません……。少し気分が悪くて……」
そう答えながらさらに気持ち悪くなり、ハンカチで口元と鼻のあたりを押さえる。
車酔いはしないのに、車内の匂いにも過敏に反応している気がする。
風邪でもひいたのかと思ったけれど、吐き気以外の症状はない。
「すみません、行き先を変更してもらえますか」
すると、タクシーに乗ってすぐに私の家の住所を伝えていた侑李さんが、運転手さんに彼の家の住所を告げた。
「今夜はうちに泊まっていくといい」
「えっ……?」
首を横に振ったけれど、侑李さんが眉間に皺を寄せる。
「こんな状態で一人暮らしの家には帰せない。さすがに心配だ」
真っ直ぐな目に見つめられて、必要以上に配慮されていることに戸惑う。
ただ、今の私には拒否し続ける気力もなくて、結局彼の家に向かうことになった。
幸い、侑李さんと社長にはなにも言われず、そろそろ出ようという話になり、社長にお礼の品を渡した。
お酒好きの社長のためにはワイン、紅茶が好きだという奥様に紅茶の葉、そしてお子さんたちには焼き菓子セット。
侑李さんの情報をもとに選んだお礼を、所長はとても喜んでくれた。
その後、女将が呼んでくれたタクシーに乗り込んだ所長を見送り、私も侑李さんとともに二台目のタクシーに乗る。
程なくして、どんどん気分が悪くなっていった。
「那湖? 大丈夫か?」
「すみません……。少し気分が悪くて……」
そう答えながらさらに気持ち悪くなり、ハンカチで口元と鼻のあたりを押さえる。
車酔いはしないのに、車内の匂いにも過敏に反応している気がする。
風邪でもひいたのかと思ったけれど、吐き気以外の症状はない。
「すみません、行き先を変更してもらえますか」
すると、タクシーに乗ってすぐに私の家の住所を伝えていた侑李さんが、運転手さんに彼の家の住所を告げた。
「今夜はうちに泊まっていくといい」
「えっ……?」
首を横に振ったけれど、侑李さんが眉間に皺を寄せる。
「こんな状態で一人暮らしの家には帰せない。さすがに心配だ」
真っ直ぐな目に見つめられて、必要以上に配慮されていることに戸惑う。
ただ、今の私には拒否し続ける気力もなくて、結局彼の家に向かうことになった。



