力を司る者、

天は俺にチカラを与えた。

「熱い、熱い‥」

初めてそのチカラに目覚めたのは、
7歳の時。
髪は白く染まり、瞳は覚醒したように赤く輝いた。
触れるものが何もかも、
氷に包まれた。
指先がとても熱く、
心臓が強く鼓動する。
息をしても酸素をろくに吸うことが出来ない。

嫌だ、嫌だ‥
いつの間にか辺りは氷に覆われていた。

「目覚めたんだね、阿修羅」

「ハァ、ハァ‥」

目の前は真っ暗で、
誰かが呼んでいる。
ただ見えるのは、
差し出す手だけだった。

それは人生を変える出来事、、