「いいんだ。雅也が言う通り、俺は幽霊だってのとっくに気づいてたんだ。その上で、あゆりの知ってる馬鹿な俺のままでいたくてそばにいたんだ。でも一週間で思い知ったよ。あゆりの胸の中に俺はもういない。いたらいけない存在なんだって。だから、」
「違うよっ!」
気がつけば悲痛な叫びが喉から漏れていた。
複雑な気持ちなんて言葉にできない。だけど、湊が勝手な妄想で傷ついていくのをこれ以上見ていられなかった。
湊に駆け寄って、その身体を抱きしめる。懐かしい彼の香りが鼻腔をくすぐって、途端に涙で視界が滲んだ。匂いが昔の記憶を呼び起こす。湊を大好きだった気持ちが、私を過去へと押し流していく。
「私は、今も昔も湊のことが好きなの……! 湊がいなくなって、私がどれだけ悲しかったと思う? どれだけ絶望して苦しかったと思う? ……ずっとずっと、一緒にいたかったよ。結婚して、子どもが産まれて、おじいちゃんとおばあちゃんになってもずっと。私が添い遂げたかったひとは湊なの。でも……失ってしまったから。無理やり前を向こうとしてた。やっと少しだけ前を向けるようになった。確かに今、私は雅也のことが好きだよ。でも湊を好きな気持ちは永遠に色褪せない。真空パックで保存してるみたいに、ずっと胸の片隅でくすぶってるよ」
私のこの気持ちは、きっと雅也に対する裏切りだろう。
受け入れてもらえなかったらもうそれまでだ。
でも誰がなんと言おうと、湊への愛が消えることはない。湊を好きな自分を押し留めてまで、他の誰かと幸せになりたいとは思わない。
「違うよっ!」
気がつけば悲痛な叫びが喉から漏れていた。
複雑な気持ちなんて言葉にできない。だけど、湊が勝手な妄想で傷ついていくのをこれ以上見ていられなかった。
湊に駆け寄って、その身体を抱きしめる。懐かしい彼の香りが鼻腔をくすぐって、途端に涙で視界が滲んだ。匂いが昔の記憶を呼び起こす。湊を大好きだった気持ちが、私を過去へと押し流していく。
「私は、今も昔も湊のことが好きなの……! 湊がいなくなって、私がどれだけ悲しかったと思う? どれだけ絶望して苦しかったと思う? ……ずっとずっと、一緒にいたかったよ。結婚して、子どもが産まれて、おじいちゃんとおばあちゃんになってもずっと。私が添い遂げたかったひとは湊なの。でも……失ってしまったから。無理やり前を向こうとしてた。やっと少しだけ前を向けるようになった。確かに今、私は雅也のことが好きだよ。でも湊を好きな気持ちは永遠に色褪せない。真空パックで保存してるみたいに、ずっと胸の片隅でくすぶってるよ」
私のこの気持ちは、きっと雅也に対する裏切りだろう。
受け入れてもらえなかったらもうそれまでだ。
でも誰がなんと言おうと、湊への愛が消えることはない。湊を好きな自分を押し留めてまで、他の誰かと幸せになりたいとは思わない。



