得意先の受付で社名と名前を名乗り、商談室へと案内される。
扉を開けると、いつも商談で目にしている担当の女性と、相手の商品開発部長の男性が立っていた。商品開発部長の年齢はおそらく五十代前半といったところだろう。自分よりもうんと年上で人生経験豊富な方を相手にプレゼンをするのはかなり気が引ける。が、ここで負けてはいられない。私たちの後には、同じようにデザインを提案する会社が四社控えている。はっきりと比べられるのだ。逃げ腰になっていてはいけない。
「お世話になっております。本日はどうぞ、よろしくお願いします」
雅也の挨拶につられて、私と営業部長も頭を下げる。
このチームのリーダーは雅也だ。
彼がプレゼン資料を取り出したのを見て、私もぐっと表情を引き締めるのだった。
三十分後。
無事に我が社からのプレゼンが終わった。
得意先からの質疑応答にも、雅也は澱みなく答えていく。デザインに関する部分で専門的なところだけ、私が答えた。
コンペの結果は来週の頭ごろまでに電話で連絡をいただけるらしい。私たちは得意先のオフィスを出て、どっと息を吐いた。
「いや〜宗岡くん、よくやってくれたよ」
「ありがとうございます、部長」
「山名さんも、初めての大仕事でプレッシャーだったと思うけど、かなり頑張っていたね。いい結果になることを祈ろう」
「ありがとうございます……!」
正直、商談中は雅也に任せきりで、私はほとんど何もしていない。大事な局面では部長が威厳を持って説明をしてくれたし、本当に今日は座っているだけだった。
「あゆりがいたから今日この日を迎えられたんだよ。本当に感謝してる」
扉を開けると、いつも商談で目にしている担当の女性と、相手の商品開発部長の男性が立っていた。商品開発部長の年齢はおそらく五十代前半といったところだろう。自分よりもうんと年上で人生経験豊富な方を相手にプレゼンをするのはかなり気が引ける。が、ここで負けてはいられない。私たちの後には、同じようにデザインを提案する会社が四社控えている。はっきりと比べられるのだ。逃げ腰になっていてはいけない。
「お世話になっております。本日はどうぞ、よろしくお願いします」
雅也の挨拶につられて、私と営業部長も頭を下げる。
このチームのリーダーは雅也だ。
彼がプレゼン資料を取り出したのを見て、私もぐっと表情を引き締めるのだった。
三十分後。
無事に我が社からのプレゼンが終わった。
得意先からの質疑応答にも、雅也は澱みなく答えていく。デザインに関する部分で専門的なところだけ、私が答えた。
コンペの結果は来週の頭ごろまでに電話で連絡をいただけるらしい。私たちは得意先のオフィスを出て、どっと息を吐いた。
「いや〜宗岡くん、よくやってくれたよ」
「ありがとうございます、部長」
「山名さんも、初めての大仕事でプレッシャーだったと思うけど、かなり頑張っていたね。いい結果になることを祈ろう」
「ありがとうございます……!」
正直、商談中は雅也に任せきりで、私はほとんど何もしていない。大事な局面では部長が威厳を持って説明をしてくれたし、本当に今日は座っているだけだった。
「あゆりがいたから今日この日を迎えられたんだよ。本当に感謝してる」



