『今週の土曜、映画でもどう?』
沙紀の会社パソコンのチャットに突然ポンッとメッセージが届いた。
送信者は大輝。
沙紀はメッセージを閉じながら溜息をついた。
「どうした?」
「スマートフォンを着信拒否したので、とうとう会社のチャットに届くようになってしまいました」
もちろん既読スルーだ。
映画なんて付き合っている時、一度も見に行ったことがないくせに。
「会社のチャットは拒否できませんね」
困りましたねと悩む夏目を横目に、暁良はニヤリと笑った。
「うまく利用しろ」
「利用?」
「あぁ。なるほど。彼とネクタイでも選びに行ってはどうでしょう?」
営業なので多少はセンスがあるでしょうと夏目は笑う。
「ネクタイ?」
「暁良様のネクタイを買ってきてください」
「え? 大輝、いえ、加賀さんと一緒に暁良さんのネクタイを?」
どういうこと?
なんで大輝と?
「工藤さんが気に入ったネクタイを買ってきてください。領収書を忘れずに」
「経費ってことですか?」
「えぇ。特定支出控除として個人の所得税の経費になります」
個人の経費? ってどういうこと?
マズい。経費や税金の勉強もしないと。
「沙紀、ゆっくりでいいぞ」
無理をすると続かなくなると、心当たりがありすぎるアドバイスを受けた沙紀は、素直に暁良に返事をした。
「土曜日にネクタイを買いに行きたいって大輝に返信すればいいですか?」
「行かせたくないけれどな」
「暁良様のためのネクタイだと知ったら、彼はどういう反応するでしょうね」
あ、これも大輝に仕返しになるんだ。
「ネクタイとは教えずに、買い物に行きたいと誘い出した方がいいってことですね」
やっと暁良と夏目の意図が理解できた沙紀は、会社のパソコンから大輝に返信を送った。
沙紀の会社パソコンのチャットに突然ポンッとメッセージが届いた。
送信者は大輝。
沙紀はメッセージを閉じながら溜息をついた。
「どうした?」
「スマートフォンを着信拒否したので、とうとう会社のチャットに届くようになってしまいました」
もちろん既読スルーだ。
映画なんて付き合っている時、一度も見に行ったことがないくせに。
「会社のチャットは拒否できませんね」
困りましたねと悩む夏目を横目に、暁良はニヤリと笑った。
「うまく利用しろ」
「利用?」
「あぁ。なるほど。彼とネクタイでも選びに行ってはどうでしょう?」
営業なので多少はセンスがあるでしょうと夏目は笑う。
「ネクタイ?」
「暁良様のネクタイを買ってきてください」
「え? 大輝、いえ、加賀さんと一緒に暁良さんのネクタイを?」
どういうこと?
なんで大輝と?
「工藤さんが気に入ったネクタイを買ってきてください。領収書を忘れずに」
「経費ってことですか?」
「えぇ。特定支出控除として個人の所得税の経費になります」
個人の経費? ってどういうこと?
マズい。経費や税金の勉強もしないと。
「沙紀、ゆっくりでいいぞ」
無理をすると続かなくなると、心当たりがありすぎるアドバイスを受けた沙紀は、素直に暁良に返事をした。
「土曜日にネクタイを買いに行きたいって大輝に返信すればいいですか?」
「行かせたくないけれどな」
「暁良様のためのネクタイだと知ったら、彼はどういう反応するでしょうね」
あ、これも大輝に仕返しになるんだ。
「ネクタイとは教えずに、買い物に行きたいと誘い出した方がいいってことですね」
やっと暁良と夏目の意図が理解できた沙紀は、会社のパソコンから大輝に返信を送った。



