「はあああああ⁉ 私、聞いてない! そんなのって、ふ、不良じゃん!」
「危ないから今まで言ってなかったんだ。大事な娘を巻き込みたくないからね。律と大聖の二人にはずっとみくの護衛を頼んできた。登下校も授業中も。学校でも心配がないように」
「ち、ちょっと待って。護衛を頼んだって、どういうこと⁉ 兄妹だから今まで一緒に学校に行ってたんじゃないの⁉」
私はダンッと床を叩いて前のめりに聞く。
だって、今のお父さんの言い方、おかしい。それってまるで護衛のために同じ学校にしたみたいな……。
今まであっけらかんと告げていたお父さんが、ほんのちょっとだけ言いにくそうに歯ぎしりした。
「お前らは本当の兄妹じゃない。二人は生まれた時から東雲の一員だ。護衛任務として家族になりすましてもらっていた。これからは成果が認められて婚約者候補となる」
「はああああ⁉」
律兄ちゃんと大聖が私の兄じゃない⁉ だって今までずっと一緒に暮らしてきたのに……。確かに顔は全然似てないかもしれないけど、学校でだって御影律と御影大聖として通っているよね⁉
すると、それまで何も言わずに黙っていた律兄ちゃんがしっかりと正座しなおして、私をまっすぐに見据えた。
「お嬢、今まで黙っていてすみません。口止めされていた故、話すことができなかったのです。どうかお許しを」
お兄ちゃんはおかしな呼び方で私を呼んで目線をそらさない。
敬語なんて今まで使ってなかったのに。さっきまでのお兄ちゃんはどこへ行っちゃったの?
「い、いったいどうしちゃったの……」
あ然としてつぶやくとお兄ちゃんはなおも凛とした声で言葉を発した。
「お嬢、どうかお願いいたします。私たちの次期リーダーとして、選んでいただきたいのです」
「お願いします」
「危ないから今まで言ってなかったんだ。大事な娘を巻き込みたくないからね。律と大聖の二人にはずっとみくの護衛を頼んできた。登下校も授業中も。学校でも心配がないように」
「ち、ちょっと待って。護衛を頼んだって、どういうこと⁉ 兄妹だから今まで一緒に学校に行ってたんじゃないの⁉」
私はダンッと床を叩いて前のめりに聞く。
だって、今のお父さんの言い方、おかしい。それってまるで護衛のために同じ学校にしたみたいな……。
今まであっけらかんと告げていたお父さんが、ほんのちょっとだけ言いにくそうに歯ぎしりした。
「お前らは本当の兄妹じゃない。二人は生まれた時から東雲の一員だ。護衛任務として家族になりすましてもらっていた。これからは成果が認められて婚約者候補となる」
「はああああ⁉」
律兄ちゃんと大聖が私の兄じゃない⁉ だって今までずっと一緒に暮らしてきたのに……。確かに顔は全然似てないかもしれないけど、学校でだって御影律と御影大聖として通っているよね⁉
すると、それまで何も言わずに黙っていた律兄ちゃんがしっかりと正座しなおして、私をまっすぐに見据えた。
「お嬢、今まで黙っていてすみません。口止めされていた故、話すことができなかったのです。どうかお許しを」
お兄ちゃんはおかしな呼び方で私を呼んで目線をそらさない。
敬語なんて今まで使ってなかったのに。さっきまでのお兄ちゃんはどこへ行っちゃったの?
「い、いったいどうしちゃったの……」
あ然としてつぶやくとお兄ちゃんはなおも凛とした声で言葉を発した。
「お嬢、どうかお願いいたします。私たちの次期リーダーとして、選んでいただきたいのです」
「お願いします」


