「……私の自由は尊重されないわけ?」
「これから東雲を統率することになる方が何を言っているんですか。リーダーには責任がつきものです」
「私はそんなの望んでないし」
「望んでなくても、ですよ」
上着はお兄ちゃんのぬくもりが残っていてあったかい。
この優しさはお兄ちゃんとして? それとも私の婚約者候補だから?
私はぶかぶかで長い袖をぎゅっと握った。
玄関を開けたら真っ黒スーツの大人たちがずらっと並んでいた。
ピシャンと後ろで退路が立たれた音がする。
「……え?」
「お前なあ、東雲全員探し回ったんだぞ。覚悟しとけ」
真ん中に立っている大聖が息を荒くさせながら私を鋭くにらんだ。
彼もさっきまで外を探していたのだろうか。
お兄ちゃんも公園生きた時かなり走ってたみたいだったし。
大人たちの目がギランと光った気がした。
「お嬢様、お話ししましょうか」
「い、いやああああ!」
「これから東雲を統率することになる方が何を言っているんですか。リーダーには責任がつきものです」
「私はそんなの望んでないし」
「望んでなくても、ですよ」
上着はお兄ちゃんのぬくもりが残っていてあったかい。
この優しさはお兄ちゃんとして? それとも私の婚約者候補だから?
私はぶかぶかで長い袖をぎゅっと握った。
玄関を開けたら真っ黒スーツの大人たちがずらっと並んでいた。
ピシャンと後ろで退路が立たれた音がする。
「……え?」
「お前なあ、東雲全員探し回ったんだぞ。覚悟しとけ」
真ん中に立っている大聖が息を荒くさせながら私を鋭くにらんだ。
彼もさっきまで外を探していたのだろうか。
お兄ちゃんも公園生きた時かなり走ってたみたいだったし。
大人たちの目がギランと光った気がした。
「お嬢様、お話ししましょうか」
「い、いやああああ!」


