不幸なことは重なるものだ。
それは、私がこの身をもって実感している。
1回目は、両親が運転している車に乗っていた時、トラックが前から突っ込んできて車体を押し潰し、運転席と助手席に乗っていた両親が他界した。
そして、孤独になった私を引き取ってくれたおばあちゃんも、交通事故でこの世を去ってしまう。
立て続けの交通事故・・・どちらも私が居合わせた時に起こったものだった。
親戚の人達は事故に巻き込まれたのに無傷だった私を不気味がるのも無理は無い。
私に関わったら交通事故に遭う・・・そんな噂をされ、引き取るのをたらい回しにされても仕方がないだろう。
完全に居場所を失った私は、つい先日まで抱いていた淡い恋心なんて忘れてしまうほど、強い衝撃を受けていた。
おばあちゃん家で“誰が私を引き取るか”という話し合いが行われている中、居心地が悪かった私は家から飛び出して少しでも気分が紛れるように、とおばあちゃん家の周辺を散策する。
「・・・ハァ〜・・・」
溜まりに溜まった感情が、ため息となって口から漏れ出す。
無心になって歩いていくと、見覚えのないはずなのに何故か懐かしさを感じる鳥居が立っているのが目に入った。
私は無意識のうちに鳥居をくぐって中へと入っていた。
そびえ立つ階段を登っていくと、境内が見えてくる。
澄んだ空気に、生い茂る緑、綺麗な手水舎が出迎え、その奥に本殿がたたずんでいた。
なんだろう・・・この神社、前にも来たことがあるような・・・。
そんな既視感を覚えながら本殿に近付こうとした時、本殿の傍で木々の手入れをしているであろう人影があった。
紫がかった長い銀髪を緩くまとめている中性的な顔立ちで切れ長な目を持った、妖艶な雰囲気の男性。
だけどその頭にはケモ耳が生えており、おしりには髪と同じ色の尻尾が9本生きているようにうねうねと動いていた。
浮世離れした容姿だったけど、私の初恋の人と雰囲気が似ていて思わず目を奪われ、見惚れてしまう。
浮世離れした彼は私の存在に気付いたのか、私の方に視線を向け、バチッと目が合った。
少し驚いたような表情を見せた彼は、私の方へと無言で歩み寄ってくる。
そんな彼から私は目が離せなくなっていた。
目の前まで近寄ってきた彼は、私に向かってスラリと伸びた手を伸ばしてくる。
スローモーションのように見えるその光景を私はマジマジと見つめていた時、その動きが止まった。
その視線は、私がつけていた勾玉に注がれているようだ。
「・・・その勾玉・・・どこで手に入れた?」
「これですか?幼い頃に貰ったんです。その人の事は朧気にしか覚えてないんですけど、肌身離さず持っててって言われてから、ずっと持ってるんです」
「・・・そうか・・・お前が・・・」
勾玉の事を聞かれたので素直に答えると、さっきまで無表情だった彼が優しい笑みを浮かべた。
とても穏やかな笑みに、私は息を飲む。
浮世離れした容姿ということを差し引いても、とても魅力的な表情だった。
「娘、名前は?」
「え・・・宇佐美悠乃です」
「そうか、悠乃というのか。・・・では、悠乃。どうしてここに来た?」
「そ、れは・・・」
それは、私がこの身をもって実感している。
1回目は、両親が運転している車に乗っていた時、トラックが前から突っ込んできて車体を押し潰し、運転席と助手席に乗っていた両親が他界した。
そして、孤独になった私を引き取ってくれたおばあちゃんも、交通事故でこの世を去ってしまう。
立て続けの交通事故・・・どちらも私が居合わせた時に起こったものだった。
親戚の人達は事故に巻き込まれたのに無傷だった私を不気味がるのも無理は無い。
私に関わったら交通事故に遭う・・・そんな噂をされ、引き取るのをたらい回しにされても仕方がないだろう。
完全に居場所を失った私は、つい先日まで抱いていた淡い恋心なんて忘れてしまうほど、強い衝撃を受けていた。
おばあちゃん家で“誰が私を引き取るか”という話し合いが行われている中、居心地が悪かった私は家から飛び出して少しでも気分が紛れるように、とおばあちゃん家の周辺を散策する。
「・・・ハァ〜・・・」
溜まりに溜まった感情が、ため息となって口から漏れ出す。
無心になって歩いていくと、見覚えのないはずなのに何故か懐かしさを感じる鳥居が立っているのが目に入った。
私は無意識のうちに鳥居をくぐって中へと入っていた。
そびえ立つ階段を登っていくと、境内が見えてくる。
澄んだ空気に、生い茂る緑、綺麗な手水舎が出迎え、その奥に本殿がたたずんでいた。
なんだろう・・・この神社、前にも来たことがあるような・・・。
そんな既視感を覚えながら本殿に近付こうとした時、本殿の傍で木々の手入れをしているであろう人影があった。
紫がかった長い銀髪を緩くまとめている中性的な顔立ちで切れ長な目を持った、妖艶な雰囲気の男性。
だけどその頭にはケモ耳が生えており、おしりには髪と同じ色の尻尾が9本生きているようにうねうねと動いていた。
浮世離れした容姿だったけど、私の初恋の人と雰囲気が似ていて思わず目を奪われ、見惚れてしまう。
浮世離れした彼は私の存在に気付いたのか、私の方に視線を向け、バチッと目が合った。
少し驚いたような表情を見せた彼は、私の方へと無言で歩み寄ってくる。
そんな彼から私は目が離せなくなっていた。
目の前まで近寄ってきた彼は、私に向かってスラリと伸びた手を伸ばしてくる。
スローモーションのように見えるその光景を私はマジマジと見つめていた時、その動きが止まった。
その視線は、私がつけていた勾玉に注がれているようだ。
「・・・その勾玉・・・どこで手に入れた?」
「これですか?幼い頃に貰ったんです。その人の事は朧気にしか覚えてないんですけど、肌身離さず持っててって言われてから、ずっと持ってるんです」
「・・・そうか・・・お前が・・・」
勾玉の事を聞かれたので素直に答えると、さっきまで無表情だった彼が優しい笑みを浮かべた。
とても穏やかな笑みに、私は息を飲む。
浮世離れした容姿ということを差し引いても、とても魅力的な表情だった。
「娘、名前は?」
「え・・・宇佐美悠乃です」
「そうか、悠乃というのか。・・・では、悠乃。どうしてここに来た?」
「そ、れは・・・」



