イケメンから抜け出したい

「あめちゃんと翠寧ちゃんの会話だよ、感情丸出しのあめちゃんに、翠寧ちゃんが怒るのがおもしろくて!まじ最高」





私は怖かっただけなんですけど。




そう思いながらも、私は一番聞きたいことを聞いた。





「私どこにいったらいいんでしたっけ」




これを、聞くのは三回目くらい。




全部ことごとく無視されてた気がする。




悪気はないんだと思うけど。






「あっ、そうだった。ついてきて」





そう言うと、生徒会長はスタスタと歩き始めた。







この生徒会長は、本当たまに、ちょっとだけ真面目な顔つきになることがある。





真逆の顔をもっている、この人。





他に人格があるのかと思うと、底が知れない。



何を考えているのかさっぱりわからない。本当に。








あまり前を見ずに歩いていると、生徒会長が急に足を止めた。