イケメンから抜け出したい

自分から、『私、特待生なんですけど』と切り出せるわけがない。






本当にどうしよう。





私の何に爆笑してるのかわからないけど、笑いやむ気配がない。






他に誰にもいなさそうだから、私は意を決して生徒会長に話しかけることにした。






「鷹鳥先輩!私結局どこに行けばいんですかっ!」





周りに注目されたら嫌だから、あまり大きな声は出さないように気をつけた。



まあ、少しくらいは大きな声を出しても、周りもうるさいから大丈夫なんだけど。




その代わり、生徒会長の腕を軽く引っ張った。






ちなみに、名前がわかったのは、名札を見たから。






「はー、あめちゃんごめんね、おもしろくてつい」




生徒会長は、笑いすぎて出た涙をふきながら言った。





まだ笑い出す前にと、私は口を開いた。




「何がそんなにおもしろかったんですか?あと、私どこに行けば──」