イケメンから抜け出したい

「教える必要あるんですか」




翠寧は、反抗した、というよりも本当にただ単純な疑問を、ぶつけているだけのように思えた。




「あるよー、俺が知りたいからね」





「………」




翠寧はなんだそれ、とでも言いたげな表情。





「うーん、じゃあ何組?」




「F組ですけど」





それは答えるんだ。





って、え!?





翠寧C組じゃなかったっけ!?





「なるほどおー、じゃあクラス分けの張り紙みーちゃお」





そう言って生徒会長は、新入生がむらがっている中に入っていった。






「翠寧、頭いいね」






でもそんなに名前、知られたくないのかな。




不思議に思う。





どうしてそこまで?






見に行った生徒会長が、わりとすぐに人の海から出てきた。




「なんてよむの?すいね、であってる?」