イケメンから抜け出したい

───それにしても。




髪の毛、綺麗だな。




さらさらのマッシュは結構好み。





背も高いし、やっぱり顔も整っていた。








───あれ、あれ?





さっきより、イケメンの人が遠くにいる……気がする。






考えごとをしていて気が付かなかったけど、歩くのがかなり早い。




「ちょっと待って……」





そんな声も届かず。




後ろを振り返ることなく、ズンズン歩いていく。








「はっ、菖蒲、ここどこ」





お母さんがもとに戻った。



イケメンの人が遠くに行ったからか。





「和泉学園。今玄関案内してもらってるから、早くいくよ」




私はそう言うと、お母さんよ手をぐいぐい引っ張った。





もう、どっちがお母さんだかわからない。







百メートルくらい離れているところで、イケメンの人が歩くのをやめた。




こちらを窺っているけど、表情までは見えない。