スケートしてる、君がすき。

 「あおちゃん⋯⋯あのね⋯⋯ひーちゃんは、ダメなの」
 「ねえ、美悠、なんで?」

 思わず、口を挟んでいた。

 美悠は少しためらって、同じことを言う。

 「結野陽葵ちゃん、だからだよ」


 ⋯⋯なんで、わたしは、ダメなの?
 もっとちゃんと教えてよ。
 わたし、わかんないよ⋯⋯っ。

 碧衣さんは静かに美悠を見つめてる。
 納得したかのような表情で。

 ⋯⋯どういうことなの?
 ねえ。


 「そっか⋯⋯君が陽葵さん。だからジャンプ跳べたんだ」
 「碧衣。それ以上は⋯⋯」
 「うん、ごめん。また今度ね」


 ⋯⋯わたしは、どうすればいいの?


 わたしは、誰なの? 何者なの?



 わたしは⋯⋯───スケートを、していたの?



 ⋯⋯いや、そんなわけない。
 そんな記憶、ない。






 なら、なんなのだろうか。