でも今泣いたら、きっと涼弥に変に思われてしまう。それに好きでもない子に突然泣き出されたら、普通に考えて迷惑以外の何ものでもない。
私はペットボトルの水を溢れ落ちそうな涙と一緒に胃に流し込んだ。
「落ち着いた?」
「うん、だいぶ」
「はぁ。仕事はあんなキッチリやるくせに。祭理の酒癖だけはとんでもないな」
「今更でしょ」
「てか何回目?」
「……8回目?」
アルコールでふわふわする脳内でなんとかそう答えると、彼が切長の目をきゅっと細めた。
「12回目。誤差ありすぎだろ」
そうか、もう12回も告白できずに失敗してるのか。回数だけ聞けば、拗らせすぎてる自分にさすがに嫌気がさしてくる。
「俺と飲みにいくときはちゃんと一杯で終わらせられんのにな」
それは涼弥と二人きりで面と向かって飲んでいると緊張してお腹が膨れてしまうから。
胸がいっぱいってやつ。
いつからか涼弥の前で大きな口を開けて食べられなくなった。ビールに餃子が大好きだけど、帰り道、口臭が気になるからレモンチューハイとおでんを頼むようになった。
好きなんだよ。
もうずっと前から涼弥のことが。
どうしようもなく好き。
好きなの。
心の中ではスラスラと言葉にできるのに、口から吐き出すのは本当にムズカシイ。
私はペットボトルの水を溢れ落ちそうな涙と一緒に胃に流し込んだ。
「落ち着いた?」
「うん、だいぶ」
「はぁ。仕事はあんなキッチリやるくせに。祭理の酒癖だけはとんでもないな」
「今更でしょ」
「てか何回目?」
「……8回目?」
アルコールでふわふわする脳内でなんとかそう答えると、彼が切長の目をきゅっと細めた。
「12回目。誤差ありすぎだろ」
そうか、もう12回も告白できずに失敗してるのか。回数だけ聞けば、拗らせすぎてる自分にさすがに嫌気がさしてくる。
「俺と飲みにいくときはちゃんと一杯で終わらせられんのにな」
それは涼弥と二人きりで面と向かって飲んでいると緊張してお腹が膨れてしまうから。
胸がいっぱいってやつ。
いつからか涼弥の前で大きな口を開けて食べられなくなった。ビールに餃子が大好きだけど、帰り道、口臭が気になるからレモンチューハイとおでんを頼むようになった。
好きなんだよ。
もうずっと前から涼弥のことが。
どうしようもなく好き。
好きなの。
心の中ではスラスラと言葉にできるのに、口から吐き出すのは本当にムズカシイ。



