｢私波多野くんかな｡キャラ変っていうの?どタイプ!｣
｢え〜､断然実萌さま!後光が差してるよ〜｣
｢え､派閥の話?野上さんだろ!かっこかわいい感じ?まじで良い｣
｢そりゃ男子は実萌さまだろうけど､波多野くんもさ･･････｣
｢おっ､仲間か!?波多野いいよな!ギャップ最高っていうかさ､そもそも____｣

隣でそんな話されたくねー･･････｡
うちのクラスは今､二つの派閥に分かれている｡
実萌派と､俺派｡
くだらない･･････｡

｢実萌さまは､どっち派ですか･･････っ?｣
何で本人に質問してんだ･･････｡
｢何のこと･･････うーん･･････あっ､私猫派だよ?｣
違う･･････的はずれすぎる｡
｢実萌さまと､波多野くん｡どっちのほうが好きですか､実萌さま｣
｢えっ･･････自分が好きって言うよりは､つーくんのほうが･･････好き､かな･･････｣
･･････普通に嬉しすぎる｡
｢･･････あっ､つーくん!って･･････､聞かれてた･･････っ?｣
｢バレた･･････流石実萌､聞いてたよ｣
｢波多野くん?波多野くんはどっち派?｣
｢実萌派｡絶対｡あと･･････実萌は､俺の､一番のお気に入りだから｡
手ー出すなよって､他の奴らにも言っといて｣
お気に入り･･････またの名を､恋人｡
おもちゃ以上の存在｡

____大事な大事な､オタクの実萌ちゃん｡