さっちゃんの足跡

 理療課も2年の三学期になりました。 いよいよ白衣を着て実習に臨みます。
盲学校の中には施術室が有ります。 ここで一般の患者さんを受け入れるわけです。
 昇降口の横に施術室へ上がる階段が有ります。 患者さんたちはここから入るわけです。
さっちゃんたちはというと職員室の隣に有る扉を開けて中に入ります。
 入るとすぐ患者さんたちの待合室が有りまして何となく病院にでも来たような気分になります。
少し奥へ行くとカウンターが有ります。 ここで診察券を渡すわけ。
 カウンターの中は実習生の控室。 カルテを入れておく棚も有ります。
ここでさっちゃんたちは教科書を開いたりカルテを書いたり確認したり助手と打ち合わせをしたりするわけです。

 その部屋の奥には実習室へ入る扉が有ります。 このドアを開けたらベッドが並んでいる実習室です。
窓際には鍼や毛布などを置いている棚が有りましてベッドは10台並んでます。
 さらに奥へ行くと物理療法室。 ホッとパックやシリコンバックなどが置いてあります。

 「いいですか? 今日からみんなは白衣を着て鍼や按摩の実習をするわけです。 ふざけたりごまかしたりしないように。」
先生も今日は緊張してる様子。 真面目な顔で立っています。
 待合室にはもう5人ほどの患者さんが待ってくれてます。
「吉田さん 5番のベッドへどうぞ。」 助手が声を掛けますとおばさんが実習室へ入っていきました。
 「さあ今日から私も実習だ。 緊張するなあ。」 さっちゃんもタオルを持って実習室へ、、、。
5番ベッドのカーテンを開けますとおばさんがベッドに座っていました。
 「よろしくお願いします。」 揃って頭を下げたものだからごっつんこ。
思わず二人で笑い出してしまった。 「これからよろしくね。」
 これまで何人の先輩がここで実習を受けてきたんだろう?
そんなことを考えながらさっちゃんも按摩を始めるのでした。