さっちゃんの足跡

 盲学校に通い始めてから9年。 二度目の卒業式が来ました。
同じ体育館にシートが敷かれて椅子が並んでいます。 代わったのは校長先生と教頭だけ。
 さっちゃんもいつものように取り敢えずは畏まっていますが(早く終らないかなあ?)って思ってます。
 卒業証書が渡され在校生が挨拶をし来賓の人たちが改まった顔で長い話をする。
(こないだもそうだったよなあ。) 思い出すのは小学部の卒業式。
 さっちゃんにはそれよりも《卒業生を送る会》のほうが楽しかった記憶が有りまして、、、。
なんせ雛祭りと一緒にやるんだからね。 歌ったり挨拶をしたり、、、。
 今回も卒業生として送り出されてはいるけど考えてみたら二階から三階に上がるだけ。
前回と違うのは入学試験が有るってこと。 嫌だなあ。
 「さっちゃんもいよいよ高校生になるのねえ。」 お母さんも感慨深い物が有るらしい。
オギャーって産まれた女の子がもう15歳なんだよ。 お母さんももう40代。
 「妹 欲しかったなあ。」 ボソッとさっちゃんが言うたびにお母さんはグサッと刺さる物を感じるのでした。