ママはふと考えた。 (さっちゃんと雪遊びをしたいな。)って。
そこでお父さんとも相談して近所の空き地に出掛けました。 思った通りに雪が積もっていますねえ。
 ママはスコップを持ってきて雪を掻き集めました。 相当な量ですけど大丈夫ですか?
「ねえねえさっちゃん。 雪の山が出来たよ。」 ママはさっちゃんを雪山のてっぺんに連れていきました。
「すごーーーいすごーーーい。 ほんとに山になってるーーー。」 足元を確かめながらさっちゃんはソロソロと歩きます。
 「今年は雪が多いなあ。 いつもの倍は有るぞ。」 お父さんもびっくりした様子。
「じゃあさあさっちゃんとお父さんはペアを組んでくれる?」 「ああ、いいよ。」
 それで雪合戦をしようというのです。 ママは雪玉をたくさん作りました。
「ほーれ!」 「キャー! やったなあ!」
「さっちゃん 今だ!」 「キャー!」
 親子三人 雪玉をぶつけ合っています。 昔は子供たちも揃ってやってたんだけどなあ。
最近はソリだって危ないとか怖いとか言ってさせない親が増えちゃってさあ、、、。
 さっちゃん親子を見たら何て言うんだろうなあ? 昔はみんなやってたじゃない。
ママは雪玉を投げながら子供の頃を懐かしむのでした。

 家に帰ってくるとみんな揃ってストーブの前に固まります。 「寒かったなあ。」
「お父さんにはいっぱいやられちゃった。 余程に恨みが有るのね?」 「無いよ 無い無い。 無いってば。」
「さっちゃんもよくやったわねえ。 仕返しするぞ。」 「ママ 怖ーい。」
「お父さんのほうがもっと怖いかもよ。」 「そうだね。」
「おいおい、さっちゃんまで何だよ? 俺はそんなに怖くないぞ。」
 暖かい居間でみんなは何を考えているんでしょう? 今年も元気で暮らせますように。