「多目的室ってここ…ですよね?」
「ええ、そうでしょうね」
なかなか来ない場所だから、違うんじゃないかって不安になるのもわかる気がする。
まあでも、教室にはクラスメイトの姿も多いしここに違いない。
「失礼します」
そう言って教室に入ると、視線が私達に集まった。
「七瀬様よ!お姿が見られるなんて光栄ね」
そんな言葉を無視して、私は笑顔をくずさない。
その隣で、羽那と詠がやれやれといった様子で見ていた。
私だってやれやれって感じだよ!!
「あら、七瀬さん達。えーっと〜…あなた達で最後みたいね」
「遅れてしまいましたね、すみません」
「いいのよ〜」
先生達も“七瀬初音”にこびたいんだろう。
そういうのマジいらねーんだけど。
そんなことを考えながら私はもう一度笑って、席に座った。
羽那と詠も私を挟んで座った。
それから、先生の話が始まる。
「それでは、事前にホームルームで言われたと思うけど今からペアを伝えます。みなさんも知っている通り、ペアになった子とはお互いを支え合えるように共に過ごしてもらいます」
ペアは異性とは限らないらしい。
ただ遺伝子相性が90%以上の人とペアになるってだけだ。
結局のところは、運命の番を見つけてほしいってとこなんだろうけど。
強制的に寮にも入らされるし、最悪だ。
「詠、さっきから顔がうるさいわよ」
「何それ!!うるさくないし!ねぇ?!初音ちゃん」
「え、うん…?」
運命の番を見つけたい詠は、テンションが上がっている。
まあ、別にうるさいとは感じないけどさ。
羨ましいよ、そんな風に喜べることが。
私は運命の番なんて大っ嫌いだから、そんな気持ち分かんない。
「伊集院さん」
「あ、呼ばれた。行ってくるわね」
羽那が先生に呼ばれて、行ってしまった。
次に詠が呼ばれて、元気よく返事をして先生のところへ行った。
他の生徒はみんな伝えられたようで、教室からいなくなっている。
とすると、最後は私だ。
「七瀬さん」
そんなことを考えているうちに、自分の番になったようだ。
私は重い足を動かして、先生の前に立った。
「はい、この紙に書いてある人が七瀬さんのペアね。1年生だから大変かもしれないけど、七瀬さんならきっと仲良くなれるわ」
「…はい。ありがとうございます」
にこっと笑ってから、紙を受け取って私は教室を出た。
「初音ちゃ〜ん」
詠に名前を呼ばれて、声がした方を向く。
そこには2人がいて私に手を振っていた。
「羽那!詠!」
私は2人にかけよる。
きっと今1人でいたら、私は平常心を保てなかった。
本当に最悪の時間だったから。
「…初音」
「ん?なに?」
「ペアの人確認した?その様子だとしてないみたいだけど」
「あ…うん。そうだね」
明日からこの紙に書かれている名前の人と、寮生活をしなきゃいけないんだ。
それなら、やはりサッと見てしまった方がいい。
私はパッと折りたたまれた紙を開いた。
そこに書かれた人物の名は…。
「見せてください!!」
詠と羽那が紙を見た。
みんな固まってしまった、そうなるのも当たり前の人だったから。
私のペアはあの有名なデステニーの開発者、蜂屋雪那くんだった。
『七瀬初音 ペア1年蜂屋雪那
相性 98%』
「ええ、そうでしょうね」
なかなか来ない場所だから、違うんじゃないかって不安になるのもわかる気がする。
まあでも、教室にはクラスメイトの姿も多いしここに違いない。
「失礼します」
そう言って教室に入ると、視線が私達に集まった。
「七瀬様よ!お姿が見られるなんて光栄ね」
そんな言葉を無視して、私は笑顔をくずさない。
その隣で、羽那と詠がやれやれといった様子で見ていた。
私だってやれやれって感じだよ!!
「あら、七瀬さん達。えーっと〜…あなた達で最後みたいね」
「遅れてしまいましたね、すみません」
「いいのよ〜」
先生達も“七瀬初音”にこびたいんだろう。
そういうのマジいらねーんだけど。
そんなことを考えながら私はもう一度笑って、席に座った。
羽那と詠も私を挟んで座った。
それから、先生の話が始まる。
「それでは、事前にホームルームで言われたと思うけど今からペアを伝えます。みなさんも知っている通り、ペアになった子とはお互いを支え合えるように共に過ごしてもらいます」
ペアは異性とは限らないらしい。
ただ遺伝子相性が90%以上の人とペアになるってだけだ。
結局のところは、運命の番を見つけてほしいってとこなんだろうけど。
強制的に寮にも入らされるし、最悪だ。
「詠、さっきから顔がうるさいわよ」
「何それ!!うるさくないし!ねぇ?!初音ちゃん」
「え、うん…?」
運命の番を見つけたい詠は、テンションが上がっている。
まあ、別にうるさいとは感じないけどさ。
羨ましいよ、そんな風に喜べることが。
私は運命の番なんて大っ嫌いだから、そんな気持ち分かんない。
「伊集院さん」
「あ、呼ばれた。行ってくるわね」
羽那が先生に呼ばれて、行ってしまった。
次に詠が呼ばれて、元気よく返事をして先生のところへ行った。
他の生徒はみんな伝えられたようで、教室からいなくなっている。
とすると、最後は私だ。
「七瀬さん」
そんなことを考えているうちに、自分の番になったようだ。
私は重い足を動かして、先生の前に立った。
「はい、この紙に書いてある人が七瀬さんのペアね。1年生だから大変かもしれないけど、七瀬さんならきっと仲良くなれるわ」
「…はい。ありがとうございます」
にこっと笑ってから、紙を受け取って私は教室を出た。
「初音ちゃ〜ん」
詠に名前を呼ばれて、声がした方を向く。
そこには2人がいて私に手を振っていた。
「羽那!詠!」
私は2人にかけよる。
きっと今1人でいたら、私は平常心を保てなかった。
本当に最悪の時間だったから。
「…初音」
「ん?なに?」
「ペアの人確認した?その様子だとしてないみたいだけど」
「あ…うん。そうだね」
明日からこの紙に書かれている名前の人と、寮生活をしなきゃいけないんだ。
それなら、やはりサッと見てしまった方がいい。
私はパッと折りたたまれた紙を開いた。
そこに書かれた人物の名は…。
「見せてください!!」
詠と羽那が紙を見た。
みんな固まってしまった、そうなるのも当たり前の人だったから。
私のペアはあの有名なデステニーの開発者、蜂屋雪那くんだった。
『七瀬初音 ペア1年蜂屋雪那
相性 98%』


