私達は寮の前まで来た。
寮の外装はとてもきれいで、学園と同じように白が強調されている。
荷物は全て朝のうちに預けてあるから、フロントの人に言えば渡してもらえる。
登録は学園の方でしてくれるので、あとは荷物を片付けるだけ。
「まず荷物受け取ろっか」
「そうですね」
そう言って私達はフロントで荷物を受け取った。
生活する上で必要な物は、大抵が学園側が準備してくれるらしいから荷物は思ったより少なくて済んだ。
「それでは、寮生活を楽しんでくださいね。蜂屋・七瀬ペアは87号室になります」
私達はそれぞれ鍵を受け取り、一緒に部屋へ向かった。
落ち着かない。
そもそも、年頃の男女が一緒の部屋で生活ってありえないんだけど。
まあそんなこと私は言えたことじゃないんだけどさ…。
チラッと雪那を見ると、彼は平然としていた。
気にしている私が変なのかも。
もう気にするのやめよ。
階段で2階まで上がり、87号室を見つけた。
中に入ると、そこには想像以上の広さの部屋があった。
リビングにキッチン、個人の部屋と…奥の部屋はなんだろう?
「すごいですね…。とりあえず、荷物を片付けますか」
「ああ、うん。そうしよっか」
一度私達は自分の部屋へ行き、片付けをそれぞれで行なった。
部屋はシンプルだけどきれいで、とても過ごしやすそうなところだ。
少し安心。
私はカバンから服類を取り出し、クローゼットにしまった。
他にもコスメとか小物類、勉強道具なんかは引き出しにしまった。
本当に申し分ない部屋だ。
一通り片付けが終わった頃、部屋のドアがノックされた。
「初音先輩の方終わりました?」
「終わった。そっち行くね…。あ、ちょっと待って。その前に、部屋着に着替えていい?」
私がそう聞くと、「俺も着替えてきます」と言ったので着替えていいということだろう。
私はクローゼットを開けて、部屋着を取り出した。
この灰色の部屋着は2年前に母さんに買ってもらった物。
上下ともにゆるい感じで、着やすいし過ごしやすい。
私はこういう服が好きだ。
「さて、リビングに行くか」
着替えが終わった私は、そうつぶやいて部屋を出た。
それと同時に前の部屋のドアが開かれる。
「あ、初音せんぱ…」
私を見るなり驚いた表情をする雪那。
もしかして、似合っていなかったのだろうか。
「似合ってない…?」
自分からそう聞くのも気にするのもガラじゃないけど、無意識に聞いてしまった。
すると雪那はすぐ首を横に振った。
「いや、すっげー似合ってる。かわいい」
「か、かわ…?!」
不意にそんなことを言うから、びっくりしてしまった。
そういう雪那はというと、足のラインがきれいに見える黒ズボンに少しゆるっとしたパーカーを着ていた。
私はそれを見て、仕返しとでも言うように雪那に言った。
「…雪那もかっこいいよ?」
少しの間雪那はフリーズしてから、私を抱き寄せた。
「ちょ、ちょっと!!」
「そういうのはほんとダメ。さらに緊張しちゃうじゃん」
もしかして、雪那も私と同じ気持ちだった?
そう思ったら嬉しくなった。
「ふふっ、おもしろーい」
私が誤魔化すように笑うと、雪那は私の頭をくしゃくしゃとした。
「振り回さないでくださいよ」
「やだよーだ」
私達はそう言ってじゃれ合いながら笑った。
緊張もあったけど、楽しい日々が送れる…気がした。
寮の外装はとてもきれいで、学園と同じように白が強調されている。
荷物は全て朝のうちに預けてあるから、フロントの人に言えば渡してもらえる。
登録は学園の方でしてくれるので、あとは荷物を片付けるだけ。
「まず荷物受け取ろっか」
「そうですね」
そう言って私達はフロントで荷物を受け取った。
生活する上で必要な物は、大抵が学園側が準備してくれるらしいから荷物は思ったより少なくて済んだ。
「それでは、寮生活を楽しんでくださいね。蜂屋・七瀬ペアは87号室になります」
私達はそれぞれ鍵を受け取り、一緒に部屋へ向かった。
落ち着かない。
そもそも、年頃の男女が一緒の部屋で生活ってありえないんだけど。
まあそんなこと私は言えたことじゃないんだけどさ…。
チラッと雪那を見ると、彼は平然としていた。
気にしている私が変なのかも。
もう気にするのやめよ。
階段で2階まで上がり、87号室を見つけた。
中に入ると、そこには想像以上の広さの部屋があった。
リビングにキッチン、個人の部屋と…奥の部屋はなんだろう?
「すごいですね…。とりあえず、荷物を片付けますか」
「ああ、うん。そうしよっか」
一度私達は自分の部屋へ行き、片付けをそれぞれで行なった。
部屋はシンプルだけどきれいで、とても過ごしやすそうなところだ。
少し安心。
私はカバンから服類を取り出し、クローゼットにしまった。
他にもコスメとか小物類、勉強道具なんかは引き出しにしまった。
本当に申し分ない部屋だ。
一通り片付けが終わった頃、部屋のドアがノックされた。
「初音先輩の方終わりました?」
「終わった。そっち行くね…。あ、ちょっと待って。その前に、部屋着に着替えていい?」
私がそう聞くと、「俺も着替えてきます」と言ったので着替えていいということだろう。
私はクローゼットを開けて、部屋着を取り出した。
この灰色の部屋着は2年前に母さんに買ってもらった物。
上下ともにゆるい感じで、着やすいし過ごしやすい。
私はこういう服が好きだ。
「さて、リビングに行くか」
着替えが終わった私は、そうつぶやいて部屋を出た。
それと同時に前の部屋のドアが開かれる。
「あ、初音せんぱ…」
私を見るなり驚いた表情をする雪那。
もしかして、似合っていなかったのだろうか。
「似合ってない…?」
自分からそう聞くのも気にするのもガラじゃないけど、無意識に聞いてしまった。
すると雪那はすぐ首を横に振った。
「いや、すっげー似合ってる。かわいい」
「か、かわ…?!」
不意にそんなことを言うから、びっくりしてしまった。
そういう雪那はというと、足のラインがきれいに見える黒ズボンに少しゆるっとしたパーカーを着ていた。
私はそれを見て、仕返しとでも言うように雪那に言った。
「…雪那もかっこいいよ?」
少しの間雪那はフリーズしてから、私を抱き寄せた。
「ちょ、ちょっと!!」
「そういうのはほんとダメ。さらに緊張しちゃうじゃん」
もしかして、雪那も私と同じ気持ちだった?
そう思ったら嬉しくなった。
「ふふっ、おもしろーい」
私が誤魔化すように笑うと、雪那は私の頭をくしゃくしゃとした。
「振り回さないでくださいよ」
「やだよーだ」
私達はそう言ってじゃれ合いながら笑った。
緊張もあったけど、楽しい日々が送れる…気がした。


