漂う花は、還り咲く



「え、ここほんとに高校?」

「よく言われる」


晴が淡々と答える。

歩いていると。

――視線。


「……?」

なんか、見られてる。

すれ違う女子生徒。

チラッ、チラッ。

小声で何か言ってる。


「……?」


私の顔?
服?
なんか変?


「六花」

魈が、少し声を落とす。

「なに?」

「気にすんな」

「なにそれ、逆に気になる」


でも、歩くたびに増える視線。

明らかに、私じゃなくて――

晴。


「……あ」

やっと気づく。

晴の隣を歩いてる私。

その構図を見られてる。


「晴」

小声で呼ぶ。


「なに」

「……もしかして、モテる?」

「は?」

いや、は?じゃなくて。


「いや、視線がさ」

「知らん」

「絶対自覚ないやつじゃん…」


その後ろで、徹也がため息。

「中等部の女子、晴に関してはめんどくさいんだって」

「え、そうなの?」

「女子とは普通に仲良いけど、近づきすぎない距離感が逆に女子を意識させちまうんじゃね?」

「何それ」