漂う花は、還り咲く



それから1ヶ月間、私は死にものぐるいで毎日に食らいついた。


毎日の学校も、友達関係も、バイトも、放課後の海月も。


こんなにも、すべてに全力になったのは初めてだった。

しんどい。でも、楽しい。


バイトと海月で、毎日疲れ果てて家に帰って。

授業中はうとうとするのを必死に堪えて。

休み時間は友達とぎゃーぎゃー騒いで。


当たり前だった毎日に、「海月」という居場所が一つ増えただけで、私の日常はこんなにも変わった。


バイトでたまり場に行けない日は、千隼がメールしてくれた筋トレメニューを家でこなして、とにかく体を鍛えた。


筋力も体力も、自分でも分かるくらい、明らかに成長している。


下っぱさんたちとの手合わせも、互角にやり合えるようになって、攻撃の手段も少しずつ増えてきた。


その達成感と、まだまだ強くなりたいという向上心。

毎日が、すごく楽しい。



「六花、晴と路地裏行ってこい。」


そんなとき、凛月にそう言われた。


路地裏…?物騒なイメージしかない。


「お!六花、いいってよ!」

嬉しそうに目を輝かせながら、晴がバシバシと私の肩を叩く。