「海月は昔から、頭の切れる情報係が金を回す仕組みなんだよ。だから活動費も遊び代も、全部自分たちの金でやってる。」
好きなことをするなら、相応の責任が付き纏う。
海月は、それをしっかり理解しているグループなんだね。
たまり場に戻ると、千隼がノートパソコンとタブレット、スマホに向き合っていた。
私たちが帰ったことにすら気付かない集中力で、迷いなく全ての端末に指を滑らせている。
画面には、見たこともない数字やグラフ、複数のウィンドウが同時に開いては切り替わっていく。
パソコンのキーを叩く音、マウスのクリック音、スマホやタブレットに当たる爪の音が静かな部屋に響いていた。
「……お、ちょうどやってる」
後ろから入ってきた結翔が私の耳元でぼそっと呟く。
千隼は視線を画面から外さないまま呟き、指を止めずに何かの注文を確定させた。
「はい、これで今日の分は終了。先月よりプラス12万」
「じゅ、12万!?」
思わず声が裏返った。
「あ、おかえり。」
千隼はようやく顔を上げ、私たちの存在に気づく。
「千隼、説明してやれ」
結翔の言葉で、千隼が私を手招きでそばに呼ぶ。


