漂う花は、還り咲く



春って、なんとなく浮かれる季節だと思う。


学年がひとつ上がっただけで、なんか自分まで新しくなった感あるし、

友達と放課後にコンビニで買い食いしてるだけでも青春っぽくて最高だし。


「ねぇ六花、あんたマジでいつ勉強してんの?遊んでばっかなのに、テストなんであんな点とれんの?」


「えー?運が良かっただけじゃない?」


「絶対嘘!ちゃんとやってんでしょ!?てか、記号全部当たったって点数じゃなかったし!」


口いっぱいにアイス頬張ってるくせに、真顔で責めてくる友達。

私は笑って肩をすくめるだけ。

覚えるだけのことを、逆になんでそんなに苦戦するのか疑問なんだけど…

なんて、そんなこと口に出したら嫌なやつだし、

「えー、まぐれまぐれ!」って笑いながら答えるのがいつものお約束。



アイス、めっちゃうまい。

帰り道、ダラダラ歩きながらの溶けかけがいちばん好き。


港原高校、略してみなばら。


制服のスカートは膝上ギリギリで、男子はチャラいの多め、女子はまぁ、強め。


でも居心地は悪くない。

むしろ、ちょっとだけ雑な感じが落ち着く。


ちゃんとしてない人たちの中にいたら、自分も普通に見えるかなーって思って、この学校を選んだ。