漂う花は、還り咲く

「もう一回!次は本気でいくから!」

「えっ、ちょっ……待って!」


私が手を広げて制止するより早く、晴が弾かれたように立ち上がって突っ込んできた。


ヒュッと風を切る音。


とっさに身を低くして避けると、晴はくるりと回って体勢を立て直す。


「ふふん、さっきみたいにはいかないよ!」

――動きが、読めない。


体が自然と対応しようとするけど、さすがに何度も繰り返せるほど余裕はない。


私は晴の腕を取ろうと手を伸ばすが、今度は逆に足を引っ掛けられてバランスを崩した。


「うわっ!」

よろけた私を見逃さず、晴が勢いよく抱きつくように飛びついてきた。

――ボフッ!!

そのままソファに倒れこみ、全体重を乗せられる。


「いったぁ……! 重い、ってば!」

「やった! 今のは俺の勝ちだよな!? な!?」


流石に、男1人に乗っかられて振り落とす力はない。

ソファの上に私を押し倒すような形で乗っかって、勝ち誇ったように顔のすぐ上でドヤ顔してる晴。


「お前ほんと全力すぎだろ……」
「元気すぎ」
「コーラ飲みすぎ」


伊織と千隼が呆れ顔でツッコミを入れる中、バンッという音がして、静かに凛月が目を開けた。


「……降りろ、晴」