世話好きの友人


 貴文が浮気していると密告してきた友人から、電話がかかってきた。

「元気してる?」と莉乃

「貴文さんとはとは、どうなったの?」

「うん、会って貴文を問い詰めたわ」

「最初は誤魔化していたけど、
二股かけていたことを、認めたわ!」

私が興奮気味に話し終わるのを待って、友人の莉乃は、

「そうなんだ……」

「大変だったね」

「それで……、どうするの?
彼を許すの、許さないの?」

と心配そうに、また一方では興味深そうに聞いて来る莉乃に私は、

「まだ……、分からない」

「彼と結婚するものと思っていたし、あの人しか考えられないし……」

と考えが決まらない私に莉乃は、

「二股かけていたんだし、このまま結婚に持ち込んだとしても、またやるよ、そういう男は……」

「そうかも知れないね……」

「直ぐには無理だと思うけど、新しい恋人でも見つけたらどう?」

「そうだわ、誰か紹介しょうか?」

友人のお節介がまた始まったと思ったが、

「ウーン……、気分転換するのも良いかもね」とただ話しを合わせただけだった。