5月上旬。


「七海、ちょっと話があるの。」


「え?なに朝から〜私遅刻しそうでやばいんだけど。」


「ちょっとこっち来なさい。」


「えなになにみんな揃って。父さんもいるし桜花まで、、」


私以外の家族がいるテーブルへ座る。
全員顔が物凄く暗い。

「あのね、七海。」

「実は、、桜花が留学する事になったわ。」


「え、え?!白凰学園は?!え、てかどこに?!」


「カリフォルニアだ。しかも4年。」


「え、え、ちょっと待って。だって念願の白凰学園だったじゃん?ずーっと勉強してお金貯めてやっと入れたのに?」


「姉ちゃん、、実は、俺スカウトされて。ハリウッドの俳優に、なるかもしれないんだ。」


「ちょちょちょちょっと追い付けてないんだけど、じゃあえっと、とりあえずおめでとう?」


相変わらず重い空気。

「そこで、、あの、、本当に言いにくいんだが、、七海に白凰学園に入学して欲しいんだ、、、。」


「えっと、、は?」


「あの、、ごめん!ほんとごめん!!姉ちゃんに学校入らせる気なんか無かったんだ、、!でも、、」


「え、なんで私が入るってことになるのよ?別に辞退すればいいじゃない!」


「それが、、ほら、桜花って、天才じゃない?」


「あぁはいはい」


「ちょっと叔母さん、、!笑」


照れる桜花。



「だから、まあ勉強するにはしてたけど別に高校の勉強なんかもう知ってたし、英語をネイティブレベルにするために勉強してたのと、まぁ、ほら僕って割と、イケメン?」


「はぁ、、そうですねイケメンですね〜。」


「だからやっぱり将来は俳優かなぁと思ってたから〜あの超大物ハリウッド俳優デイビッド・ジョンソンに演技を忙しく習ってたって訳。」


「はぁ?じゃあ最初っから留学すれば良かったじゃないの。」


「だって〜流石にこんなに天才な桜花でも高校生のうちはまだ修行期間だと思ってたからぁ〜。」



「それで、俺超大物特待生だからさ、まあ超!期待されてたって訳。だけどやっぱり入学辞めるって言ったら、入学金返さないって言われてさ、、」


「いやほんとすっっっごい高かったのよ?本当に。て言うか特待生なんだから免除されるべきなのになんで払ってるのかしらねぇ?悠吾?」


「あ〜〜いや、ちょっと分からないなぁ〜?なんって?」


「悠吾さんの友達が理事長だからって僕を無理矢理入らせようとしたんでしょ?まったく学園の話題作りたいのは分かるけどさぁ、、」



「いやぁ〜あはは、、っつー事で!ごめん七海!3年だけ、入学してくんねぇかなぁ〜、七海も美人だしさ。」


「美人って言うかどっちかって言うと男前、、」


「はぁ?ふざけんじゃないわよ。」


「なんで私が入るのよ!お金は、、どうにかならないの?私だって高校入ったばっかりなのに、、」


「姉ちゃんさ〜新しい学校で友達いないでしょ?てか、どうせまた女の子達に僻まれてるでしょ?」


「いや、、それは、、そうだけど、、」


「ほら、また前みたいに変な虫に付かれても困るし、ね?」


「はぁ、、分かったよ。でも、円満に辞められる方法見つかったら直ぐにやめるからね?」


「もちろんよ。本当にごめんなさい七海。」


「ごめん。」


「ごめんな。でも、お前は外見で色々悩んできたし、男子の方が気が楽かもしれないな。」



「、、いいよ。悠吾さんの言う通りかもしれないしね。」



次へ続く。