この偽装恋愛、もしやとてつもなく甘い…? 傍若無人な御曹司がこんなに愛してくるなんて聞いてないですっ!

 国見くんのおっとり声が、私の心拍をさらに早めた。



 教室での鈴ちゃんとのおしゃべりを聞かれてたんだ。

 ななめ前の席で盛り上がっていれば、耳に入ってきちゃうよね。
 
 いつも、うるさくてごめんなさい。

 あれは彼氏ができない平凡な私の、理想というか願望というか妄想というか。 

 うっ、恥ずかしすぎ。



 甘さを摂取しすぎた脳がバグを起こしている。

 いったん冷静になろう。



 観覧車で二人きりの今、国見君の言動は全てがおかしすぎる。

 後ろから抱きしめられているこの状態も。

 彼女を愛でるような甘い視線も。



 だってだって――



 国見君と私は、ただのクラスメイトだよ。