この偽装恋愛、もしやとてつもなく甘い…? 傍若無人な御曹司がこんなに愛してくるなんて聞いてないですっ!

「俺の両親に気に入られてたね」

 目の前から癒しの奏でが揺らぎ届いた。

 現実に引き戻され「そんなことは」と全力で顔を横に振る。

 国見くんの笑顔直視で、とけそうになっている私の背骨。

 上体を支えなきゃと、観覧車のシートにお尻と両手をべったりとくっつける。

「高級ホテルのフレンチなんて食べたことがなかったの。おどおどしっぱなしの私が面白かったんじゃないかな。国見君のお父さんたちにずっと笑われてた気がする」

「俺も笑いそうになちゃった。俺の隣でどのフォークとスプーンを使うか悩んでて。俺の食べ方を真似してたんだよね? 数秒遅れで俺と同じ動きをしてた」

 失礼のないように必死だったんだからね、こっちは。

「国見くん酷いよ。こういうのはテーブルマナーを私に叩きこんでからにしてほしかった」

「アハハ、ごめんごめん」