この偽装恋愛、もしやとてつもなく甘い…? 傍若無人な御曹司がこんなに愛してくるなんて聞いてないですっ!

 そんな彼にだよ。

 昨日の放課後、校庭を歩いていた時にだよ。



『俺の彼女役をやって欲しい』



 真剣な顔でお願いされたから、驚きすぎて脳内は大パニック。



(待って、私に話かけているんだよね?)

 
(驚きすぎて、私の目玉が飛び出しちゃってない?)


(ドロッと丸い眼球が2つ、地面に転がってたらどうしよう)

 
(って大丈夫か。目の前にある麗しいお顔を眺められているわけだし)


(目の前にいるのは本当に国見君?)


(初めて話しかけられた。理解に苦しむことをお願いされた。聞き間違えだよね? だれか助けて)



 意味不明すぎて、現実とは思えなくて、オロオロと胸にかかる黒髪を震わせてしてまったんだ。