姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


『お前、あんな一方的にやられて、悔しくねーの?』
『やられたらやり返せばいーのによ!』
『”仕返し”っていうか、わざわざ正当化してあげてるみたい』

捻くれていて強がりな私の心を貫いた、3人の言葉を思い出す。

――出会いは最悪だったなぁ。あの失礼男共め。

そういえば、「姫様にメロメロです」も言わせてない。
近江涼介はいつか言ってくれるだろうか?

懐かしい記憶に胸がキュンとして笑みが浮かぶ。

今こんな気持ちになっているなんて、あの頃の私はきっと思いもしないだろう。


男はみんな、私を下心でしか見ていない。
女はみんな、私を嫌っている。

だから私は誰もが望む通りの“私”になって、自分の心を守ろうとした。

けれど、望んだものはそれでは手に入らない。

あの3人が、私にそれを教えてくれた。

――あ、そっか。

センチメンタルな思考が停止して、出口が見えないトンネルに一筋の光明が差す。

未使用だったピンク色のミニノートを手に、勢いよく立ち上がって再び机に戻る。
スマホ片手にまっさらなページを走り書きで埋めていった。

見つけた、私の未来。