姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


「さ……っ、寂しい……!

ずっと変わらないと思ってたのに、近江涼介も広瀬真も榛名聖も、みんな離れ離れになっちゃう。

みんな自分の道を見つけてどんどん前に進んでくのに、私は何も見つかってないし!」

私はなんて自己中なことを言っているんだろう。
こんなこと言って困らせたくはなかったのに。


「やっと、やっとできた友達なのに。

私、またひとりぼっちになっちゃう――――……」


――でも、1人で進んでいかなくちゃいけない未来を想像するのが怖い。

友達がいた時間なんて人生の中のほんの少しの間だけなのに、もうそれなしで平気でいられる自信がない。

「うっ……ゔ――――……」

泣くのをやめたくて噛み締めた唇が震える。
両手でキツく目を押さえても溢れる涙が止まらない。

顔はもうぐっちゃぐちゃ。
弱っちくて情けない。

こんな私の弱音で、前を向くみんなの邪魔をしたくなかった。