姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


駅から少し歩いて着いたのは、遊園地。

ジェットコースターが急降下する音や叫び声、家族連れやカップル、友達グループが賑やかに談笑する声が楽しげな雰囲気を作り出している。


「どれから行く!?」

お祭りムードに当てられて、目を爛々と輝かせながら近江涼介のことを見上げる。
近江涼介はそんな私を見下ろして、可笑しそうにフッと笑った。

「なんでもいい。どれでも好きなの選べば?」

「えー?じゃあ順番に決めよ!最初はアレね!」

高揚感そのままに興奮気味で1番大きなジェットコースターを指差す。

「いきなり?」と近江涼介の目が若干遠くなったのにも気付かないで、その手を取って「早く早く」と駆け出した。