進学……。
予想もしてなかった言葉にきょとんと方の力が抜ける。
「えーでもまーくんてパパの言いつけでT大に行くって話じゃなかったっけ〜?言いつけが変わったってコト?」
あまり驚いた様子もない榛名聖が嫌味たっぷりでそう言った。
広瀬真は嫌そうにピク、と眉を動かす。
しかし、これ以上話が脱線するのを嫌ったのか息を吐いて怒りを収めた。
「父親も広瀬も関係ねぇ。俺が俺の判断でそうするって決めて今準備してる。」
凛としたその目に曇りはなくて、私も近江涼介も、榛名聖までもが真面目な顔で広瀬真のことを見ている。
広瀬真はそれでも堂々と話を続けた。
「高校生活で得た自由は正直逃げだったって思ってる。その後の未来は諦めてたし。
だから逃げるのはやめて自分が納得して進むなら、たとえレールの上でもそれが立ち向かうことになるんだって思ってた……んだけど、」
広瀬真の真っ直ぐで強い眼差しが私の方を向く。真剣な表情になぜだか胸がソワッと期待で高鳴った。



