「……あ、アリガトウ……?」
頭の中がハテナでいっぱいになりながら、とりあえずお礼を言って握手に応じる。
「ありがとうございますっ!この手は一生洗いません!」
次々私と握手していった女達は、興奮気味で跳ねる様にきゃっきゃしながら去っていった。
「ひーちゃんモテモテだね〜⭐︎
ついに女の子のファンまでできちゃったねぇ。」
榛名聖が楽しそうに私の肩に手を回す。
間近で揶揄う様にニヤリと微笑まれたが、あまりその意味がわからない。
「ファン?女が?私の?」
キョトンとした顔にはでかでかと“有り得ない”の文字が浮かぶ。
すると広瀬真が呆れた顔でツッコんだ。
「いや、どう見てもお前のファンだっただろ。
握手してもらって小躍りしてたぞ。」
続いて近江涼介が乱雑に私の頭を撫でる。
そして近江涼介を見上げた私に微笑みかけた。
「素直に喜んどけば?」
言われて急に実感が湧いてきて、照れくさいやら嬉しいやらでぐわっと顔が熱くなる。
「あー、ひーちゃん赤くなってる〜⭐︎」
「本当にコイツの照れるツボって意味不明だよなー。」
引かない赤みを3人に弄り倒されながら、春の匂いがする雑木林を歩いていった。



