「初めて会ったあの時、私のことを褒めてくれてありがとう。」
“結構やるな”って、頭を撫でてくれた。
「俺の友達に何してんの?って、助けてくれてありがとう。」
私が「助けて」って言ったら、本当に助けに来てくれた。
――喋るたびに走馬灯みたいに、嬉しかったことが溢れてくる。
「いつもなんでもない話を全部聞いてくれてありがとう。
広瀬真と喧嘩した時にちゃんと諭してくれてありがとう。
夏祭りに行く約束を覚えててくれてありがとう。
悲しい時や悩んでる時に必ず現れて、気持ちを救ってくれてありがとう。」
無口で無表情でロボットみたいで、何を考えているのかさっぱりわからない。
それなのに、肝心な時はいつも私の心を照らして導いてくれる。
「“私”を見てくれてありがとう。」
言えば言うほど胸が締め付けられて、喉が熱くなってくる。
それでも伝えたいことが止まらなくて、滲む瞳が決壊しそうなのを堪えるために結んだ唇が震えた。
「……いつも味方で、友達でいてくれてありがとう。」
頑張れ私。あと少しだ。
それまでは絶対に、絶対に弱いところを見せたりしない。
「大好き。
ずっと近江涼介の隣にいたい!」



