学年末考査が終了して、2月も終盤。
学校内はとある噂で持ちきりだった。
――藤澤姫が、学校内の有名な男子生徒に謝罪をして回っている。
異例の事態に男も女も、なんなら教師陣までもがザワついていた。
廊下を歩けば、誰もが「姫」「謝罪」「男」と小声で囁き合っている。
「ちょっとちょっと、ひーちゃんどうしちゃったの〜?
なんか聞いてる?2人とも。」
昼休み、旧校舎のいつもの教室で聖は珍しく狼狽えていた。
この場に姫の姿はない。ここ3日間ずっとそうだ。
そしてその期間は、姫が謝罪行脚をしている噂が流れ出した期間とも重なる。
つまり、姫は昼休み返上で謝罪に回っていると言うことだ。
「知らねぇよ。朝も放課後も、10分休憩ですら気が付くといねぇし。」
そう言い捨てて真は不機嫌そうに窓の外を見る。
涼介も何も知らない様で、何も言わずに手にした参考書に視線を落としている。
「急にこんなことして、一体どんな心境の変化があったのかねぇ。ねぇ?」
のんびりとした口調で言いながら、聖はどちらが関与しているのかと不機嫌顔と能面顔をチラリと盗み見る。
――どちらからも特に反応は得られない。
若干拍子抜けしつつ、ならば場を和ませようかと喋り続けた。
「……まぁ、落ち着いたらきっと話してくれるよねぇ。ね?涼ちゃん。」
「なんで俺に振るわけ?」
「なんだかんだ涼ちゃんが1番、ひーちゃんの良き理解者かなって〜。」
聖の言葉は本心でもあり、“でも今回は何も知らないんだろ”と言う煽りでもある。
それがわかるから近江涼介は一瞬ぴくりと眉を動かす。
……が、反応したら聖の思う壺だとわかっているから無視をした。
「……なんかお前ら、最近ちょくちょく雰囲気悪くね?」
涼介と聖を交互に見ながら真が苦笑いして言った。
「そんなことないよ〜?ねー?涼ちゃん。」
「どうだかな。」
なんとなくピリついた雰囲気に巻き込まれて、真は「姫よ早く来い」と思わずにはいられないのだった。
学校内はとある噂で持ちきりだった。
――藤澤姫が、学校内の有名な男子生徒に謝罪をして回っている。
異例の事態に男も女も、なんなら教師陣までもがザワついていた。
廊下を歩けば、誰もが「姫」「謝罪」「男」と小声で囁き合っている。
「ちょっとちょっと、ひーちゃんどうしちゃったの〜?
なんか聞いてる?2人とも。」
昼休み、旧校舎のいつもの教室で聖は珍しく狼狽えていた。
この場に姫の姿はない。ここ3日間ずっとそうだ。
そしてその期間は、姫が謝罪行脚をしている噂が流れ出した期間とも重なる。
つまり、姫は昼休み返上で謝罪に回っていると言うことだ。
「知らねぇよ。朝も放課後も、10分休憩ですら気が付くといねぇし。」
そう言い捨てて真は不機嫌そうに窓の外を見る。
涼介も何も知らない様で、何も言わずに手にした参考書に視線を落としている。
「急にこんなことして、一体どんな心境の変化があったのかねぇ。ねぇ?」
のんびりとした口調で言いながら、聖はどちらが関与しているのかと不機嫌顔と能面顔をチラリと盗み見る。
――どちらからも特に反応は得られない。
若干拍子抜けしつつ、ならば場を和ませようかと喋り続けた。
「……まぁ、落ち着いたらきっと話してくれるよねぇ。ね?涼ちゃん。」
「なんで俺に振るわけ?」
「なんだかんだ涼ちゃんが1番、ひーちゃんの良き理解者かなって〜。」
聖の言葉は本心でもあり、“でも今回は何も知らないんだろ”と言う煽りでもある。
それがわかるから近江涼介は一瞬ぴくりと眉を動かす。
……が、反応したら聖の思う壺だとわかっているから無視をした。
「……なんかお前ら、最近ちょくちょく雰囲気悪くね?」
涼介と聖を交互に見ながら真が苦笑いして言った。
「そんなことないよ〜?ねー?涼ちゃん。」
「どうだかな。」
なんとなくピリついた雰囲気に巻き込まれて、真は「姫よ早く来い」と思わずにはいられないのだった。



