姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―



放課後。

私はぼんやりと鞄にテキストやらノートやらを詰め込んでいた。

(このモヤモヤは、H2Oが私にとって何なのかって悩んでいた時と似たような感覚だ。)


コートを着て、マフラーをぐるぐる巻きにしながら考える。

じゃあ今のこれも、私の知らない感情なんだきっと。

例えばそう、友達が親友に変わっていく転換期的な――……

「おい。」
「ギャッ!」

もう帰ろう、と立ち上がったら広瀬真声に呼び止められた。
バクバク言っている胸を抑えながらそちらを見れば、何だか険しい顔をしている。

「な、……なによ!?」

「ちょっと面貸せ。」