姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


旧校舎2階の一室、その一角のテーブルを囲んで4人はノートを広げて座っている。

夏の入り口に突入した今日この頃。
外は汗も流れる暑さだが、旧校舎の中は冷房完備でいつでも快適だ。


「遊びに行きたいっ!みんなで!!」


1秒前まで各々勉強に励んでいたのに、その沈黙を破ったのは私のテーブルを叩く音だった。


「………何コイツ。テスト勉強のし過ぎで気でも触れたか?」

テーブルの音と私の大声に驚いたのだろう、胸を押さえながら怪訝な顔で広瀬真は言った。

近江涼介と榛名聖は、何事もなかったかのように勉強を続けている。


そう、来週から期末考査が始まる。
進学校にとっては一大イベントだ。

だから私たちもこうして勉強に励んでいるわけで。