姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


「……あっ姫ちゃん。あけましておめでとうございます!

突然ですが、今日空いていますか?」


通話の向こう側の天音ちゃんの声色は明るい。
新年の挨拶までされちゃって、私の高揚感はMAXだ。

「明けましておめでとうゴザイマス……。
そして、予定は空いてる、けど?」

緊張してカタコトになってしまった。

傑兄ちゃんが飛んできて、私の耳に当てたスマホの裏面に、しっかり自分の耳を当てて聞き耳を立てている。

「よかった!それなら一緒に行きませんか?初詣!」

嬉しいお誘いに私の顔がパッと華やぐ。

通話を盗み聞きして、相手が女の子であることに気づいた傑兄ちゃんの顔も同じ様に華やいだ。

「行く!行きます!」
「姫に女の子の友達ができた!!!」

騒がしくおめでたいバラエティ番組がリビングを賑やかす中、私と傑兄ちゃんはドタバタと飛んだり跳ねたり喜びを全身で表現していた。