姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


「何くだらねーこと気にしてんだよ、ブス。」

その目があまりに真っ直ぐで。

私のモヤモヤを蹴飛ばされた気になって、心がスッと晴れになる。

私をじっと見つめたまま、広瀬真は迷いなく話し続けた。


「見え方なんてどうでもいいだろ。
俺とお前は友達で、それ以上でも以下でもない。だろ?」


(――嗚呼それは、私が欲しかった言葉だ。)

求めていたものをハッキリと与えられて安心する。

感情のまま勢いよく頷くと、喉の奥がじわっと切なくなる。
それを誤魔化すために肉まんを口一杯に頬張った。

「お前どんだけ腹減ってんだよ……。喉詰まらすぞ。」

「らいじょうふだもん!」

「……そーかよ……。」

ドン引きして苦笑いする広瀬真と、ハムスターみたいになっている私をイルミネーションと出店の光がキラキラと照らしていた。