「姫ちゃんが憎いのは貴方の方でしょう。
私の友達が言っていました。広瀬くんは姫ちゃんのことを毛嫌いしていると。
さっきも姫ちゃんに掴みかかったところを見ています!
私が攻撃したのは姫ちゃんではなく貴方です!」
「は?俺が姫を毛嫌いしてるとかそんなわけ……!」
「あー、ハイハイ。そうだよね、ひーちゃんとまーくんて某猫とネズミみたいな関係なの。
喧嘩は日常茶飯事だけど仲のいい友達なの。
ごめんねぇ、まーくんて誤解されやすいから〜。」
すかさずまーくんの隣に並んで会話に割り込む。
危ない、まーくんが“勢いで告白”をまたやらかすところだった。
「姫ちゃん、大丈夫ですか?ごめんなさい、私がお手洗いに行っている間に危険な目に合わせてしまって。」
(あれぇ?無視?)
俺に一瞥もくれずに長髪の女の子は未だに道端に転がるひーちゃんの側に跪き、手を差し伸べて助け起こす。
ひーちゃんも不本意そうな顔をしながらも素直にその手を取っていて、なんだか不思議な光景だ。
そしてさっきから、なんだろう?この違和感……



