姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


まーくんがその姿を捉えた瞬間、ひーちゃんに向かってものすごい勢いで走り出す。
事情を知らないひーちゃんはその剣幕に驚いて、咄嗟に動けずその場に立ち尽くしている。

――これはマズイ。
暴走列車状態のまーくんは何をしでかすかわかったもんじゃない。
ひーちゃんを抱きしめちゃったりとか、勢い余って告白しちゃったりとかしないよね?

「え、何?何!?」

ひーちゃんがわけもわからず身構える。

「まーくん、ストップ!」

俺も慌てて追いかけて手を伸ばすけど間に合わない。

ひーちゃんとまーくんの距離が0になった時。


ゴッと鈍い衝撃音がした。