突然の大声にその場にいた誰もが俺達に注目する。
“なんでもない”と周囲に愛想笑いして誤魔化しつつ、赤面して動転しているまーくんを道の端に引っ張り込んだ。
「えっ……“好きな奴”ってそういうことだよねぇ!?
自覚してたの!?いつ?どこで!?」
“好きな奴”と言うワードを聞くと、これ以上ないくらい赤かったまーくんの顔が更に赤くなる。
逸らされた視線はずっと泳ぎまくっていて、眉間がピクピク動いている。
何この恋する乙女みたいな反応……
高校生男子が純情ぶっても可愛くないんだけど!?
「……最近!数週間前くらいだ!」
ウブすぎる反応に脱力して呆気に取られてしまう。
ちょっと取り乱したくらいで簡単に恋心を暴露してしまう愚かさなのに、数週間俺に気づかせなかったのはある意味感心するところではあるけれど。
「つーか、今んな事どうでもいいだろ!
早くアイツを探さないと――……」
「あー!やっぱり榛名聖の声だった!」
よく知った明るい高音ボイスにドキリとする。
なぜこのタイミングで、と声のした方を見れば、思った通りの人物――
つまり、ひーちゃんが抹茶ラテ片手に優雅に歩み寄ってくるところだった。



