姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


「アンタ、なん……え?……えっ?」

「姫ちゃん大丈夫ですか!?顔が真っ赤ですよ!?」

「ストップ!その名を呼ばないで!」

恥ずかしすぎて目が回る。
同い年の女の子に初めて自分を褒められた。
そんなことが起こるなんて思ってもみなかったから、感情が大パニックを起こしている。

「……もしかして照れてるんですか?」

「照れてない!!」

「姫ちゃんは優しくていい人。」

「ギャー!うるさい!」

(知らない。……こんな感情、知らない!)

栗谷天音はまた、可笑しそうに笑みを漏らす。

「……ふふっ、パフェ食べましょうか。」

「そうする!」

火照った顔を冷ますように、溶けかけのパフェを栗谷天音と2人で食べた。

それは甘くて、知らない味がした。