姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


照れ隠しで口を結んで澄まし顔を睨む。
でも、頭に乗っかる手の重さに沈んだ気持ちが少し緩んだりもして。

――それが少しも嫌ではない。

黙って受け入れているとドアの向こうで賑やかな女の声がした。

「ちょっと、勝手に開けていいの!?」
「大丈夫大丈夫!少し覗くだけだから――」

まずい、見つかる。
声からしてウチの高校の奴だろう。

せっかく見つけた場所だったのに、ここで見つかったらまた騒がれる!


そうこうしている間にドアノブが回って扉がゆっくり押し開かれていく。

私が焦ってまごまごしていると、不意に近江涼介が私を本棚に押し付け覆い被さってきた。